港区議会議員
榎本 茂

えのもと しげる

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請願署名のお願い

■雨天時のオーバーフロー下水をとめるための請願署

港区の港南にある下水処理施設は、80年前(昭和6年)に出来た古い施設です。
この下水処理施設では、千代田、中央、港、新宿、渋谷区の大部分、そして品川、文京、豊島区の一部という山手線の内側に相当する都心のトイレやレストランの厨房の下水を一手に引き受け、浄化した後、港区の運河に放水しています。
この老朽化した施設を再構築する計画が進んでおり、下水処理場の上部空間の利用に関する地区計画(街づくりの計画)を決めるための港区議会建設常任委員会で視察を行いました。
視察は、港区の山田副区長をはじめとする行政側幹部が十数名、僕が委員長を務める建設常任委員会の議員8名の大人数で押しかけ、下水道局の説明を受けました。


■説明を受けた内容メモ
1.芝浦水再生センターが「簡易処理水」という名で運河に放出しているオーバーフロー水(塩素を混ぜただけの生下水)の量は年間17,700,000トンで、全処理量の8%に相当する。
2.簡易処理水の放水回数は年間約65回(ほぼ週一)。
3.他の下水処理場に比べて、浄化後の処理水のBODや窒素やりんの数値が高い(汚れている)のは、港、中央、新宿、渋谷という飲食店が多い地域の下水は、トイレの汚水と飲食店の厨房から出る汚水の割合が高い事が理由。
4.雨天時貯留施設(雨が降ったとき、増えた汚水を貯めておく施設)のキャパシティーは現在18.600トン。平成26年竣工の予定される新しい雨天時貯留施設が完成すると、30%ほど改善される。

つまり

水処理場の上の空間を売って改築費用を捻出し(一区画で864億円)、処理場を新しくすることにしたけど、新しく再構築する計画ではオーバーフロー水(処理しきれない汚水)の放水は今より30%減るだけで、なくする計画は立てていないという事が重要な点です。

今の計画のままでは、何年経っても、ほとんど何も変わりません。
どうすれば、運河に生下水を放流しなくてすむようになるのでしょうか?
今回の視察で具体的な雨水貯留施設の大きさと建設コストが見えてきました。
新しく作る雨水貯留施設で30%の生下水放流を止められるなら、あと同じ(ちょっと大きめの)ものを2つ造ればいいということ。
建設コストは一つで77億円。
2つで154億円。
スペースとして、あと3つ作るだけの場所がありますし、処理施設の上の空間を売ればお金は調達できます。
(今回、一区画の上部空間の定借にNTTが支払ったのは864億円)

運河にトイレや厨房の生下水を流さないために必要なお金が154億円。
高いか、安いのか?
僕としては驚くほど安いと思ってしまいます。

例えば、港区は田町駅東口に豪華な劇場付きの公共公益施設を作ろうとしていますが、この建設費が314億円もするのですから。
更にこの施設、維持管理コストだけで年間25億円以上かかるという試算がでています。
劇場ホールの維持運営費だけで年に8億5000万!!
雨が降るたび、山手線の内側のエリアからトイレの汚水が集まり流れる運河の横で、豪華な劇場を作り文化の香りを楽しむ・・・

一言いいたいという方!
請願署名に是非ご協力下さい。
「雨天時のオーバーフロー下水を止めるための請願署名」用紙をダウンロード頂き、ご署名の上、下記までご郵送をお願いします。

下水道処理施設の上に「高い建物を建てることに反対!」という人もいらっしゃると思います。
しかし、安易に建築物を建てることに反対の意を唱えることは、下水道処理施設の資金捻出の道を絶つことになりかねません。
私たちにとって、何が大切なのかを一緒に考えていきましょう。

請願署名のお願い■請願署名用紙送付
〒108-0023
港区芝浦4-22-1-721
水辺の会 事務局行