港区議会議員
榎本 茂

えのもと しげる

OFFICIAL SITE

BLOG

防災体制の構築に向けて

profilenew

今日はエコプラザで講演を行います。

テーマは「港区の水環境〜水害対策と泳げる海」

https://minato-ecoplaza.net/eco-event/210718-minatokunomizu/

新しい「浸水ハザードマップ」が全戸配布されました。

港区の中心を流れる古川

上を首都高速道路が通っているため、川として認識が薄いのですが、ハザードマップを見ると、古川を中心とし、芝、麻布が水深1m〜3m、深いところでは3m〜5mという、港区の中心に広大なダム湖が出現するという恐るべき事態が想定されています。

https://www.city.minato.tokyo.jp/dobokukeikaku/bosai-anzen/bosai/shinsui/hazard-map/documents/1omote.pdf

古川の地下には、平成29年に総事業費300億円をかけた古川地下調節池が完成しています。
この調節池とは、古川の地下に直径7.5m、距離3.3kmのトンネルを掘り、13.5万m3の水を貯留することにより、洪水を防ぐというものです。

しかし、今回、令和3年6月に改定された港区浸水ハザードマップの想定では、この300億以上かけた古川調節池も解決策ではなかったということになっています。

洪水対策の基本は、上流域から流れる水をいかに海に流すかということです。

ビル等があるため、海に流す広い川を作れないという理由から地下に巨大なタンクを作ったわけですが、残念ながらタンクのキャパシティーは有限です。

一方、この浸水ハザードマップを見ると、対照的な地域があります。

山手線の内側に相当する東京10区の雨水が下水間を通って集められる芝浦・港南地区は浸水想定がなされていません。

山手線の内側に相当する地区の莫大な量の雨水が集められる、本来であれば東京で最も危険とも言える地域が、どうして大丈夫なのか?

それは、芝浦にある高浜水門横に、5秒間に25mプール一杯分の水を排水するポンプ施設と、高い防潮堤、そして、5つの水門によって守られているから。

海の水の上昇を防潮堤と水門で防ぎ、内側に溜まった水は、地下調節池のようにキャパシティーに限界のあるタンクではなく、無限に放水できる海に排水するシステム。

この地域の対比は実に鮮明です。
港区の浸水対策は抜本的に考え直す必要があります。

ハザードマップを見ると誰もが思うと思います。
大門、麻布十番の地下鉄に、水深1m〜3mの水が流れ込めばどうなるのか?

大被害を防ぐためにも、政治の力が必要です。
国政レベルの政治の力が。

現在、僕は都民ファーストの会に所属していますが、都民ファーストの会は「都」という単位の地方政党であり、国政にはコミットしていません。

昨日、日本維新の会の支部長である小野泰輔氏と話し合い、私の取り組んできた以下の防災に関する政策を共有し進めていくことで同意しました。

1)古川の洪水対策は、地下タンクではなく、芝浦のようなポンプで海に放水するシステムを早急に研究し実現すること。

2)震災時に想定される7日以上の停電に備え、マンションや病院の自家発電装置に、東京港に大量に流通する船舶燃料を分配し、自家発電を継続できる体制を構築すること。

3)自家発電機の備蓄燃料に課せられる地方税である石油引き取り税を地方が無税化できる税制改革を進めること。

4)港区をはじめとする臨海部に林立する冷凍・冷蔵倉庫には自家発電装置が設置されておらず、停電時には莫大な量の食料が産業廃棄物となることが想定されている。これら食料を行政が補償することで拠出させ、震災時に都民が肉を焼いて食べる「防災BBQ」の仕組を構築する。

これらが実現すれば、次世代に大きな安全と安心を残し、地域の資産価値を高めることができます。

残念ながら、既存のしがらみがある政党では、実現できないことばかりです。
今後は都民ファーストの会に所属しながら、既存の既得権益者と「しがらみ」が無い、日本維新の会と共に、国政レベルの政策は共有していきます。

区政、都政は小池知事の下で。
国政レベルは、日本維新の会と共に。

政治とは、目的を達するための手段です。
「誰と組むかではなく、何を成すか」

目的を達するために最も近い道を選択したいと考えます。
皆様のご理解とご支援を賜りたく、お願い申し上げます。